お金の相談ができる無料の公的窓口一覧|状況別の早見表と選び方

お金が足りないとき、相談先は「何に困っているか」でほぼ決まります。借金の返済なら法テラスや日本クレジットカウンセリング協会、家賃や生活費なら自治体の自立相談支援機関、税金や保険料なら課税した役所そのもの、仕事なら労働局です。ここで挙げる窓口はいずれも相談料が無料で、多くは予約なしで使えます。まず早見表で自分の状況に近い行を探し、その窓口から連絡してください。迷ったときの入口は、消費生活センターにつながる消費者ホットライン「188」です。

結論:相談先は「何が払えないか」で決まります

お金の相談窓口は数多くありますが、ひとつの窓口がすべてを引き受けてくれるわけではありません。窓口にはそれぞれ所管があり、所管の外にある問題は「別の窓口をご案内します」という対応になります。時間を無駄にしないために、最初の一歩は「自分が払えずに困っているものは何か」をはっきりさせることです。

分け方は大きく四つです。第一に、貸金業者や銀行、クレジットカード会社への返済が滞っている、あるいは滞りそうなとき。第二に、家賃や食費、光熱費といった日々の生活費が足りないとき。第三に、税金・国民健康保険料・国民年金保険料といった公的な負担が払えないとき。第四に、仕事そのものを失った、あるいは賃金が支払われないとき。

この四つは窓口が別々です。たとえば借金の返済が苦しいからといって役所の税務課に行っても、税の猶予の話はできますが借金の整理はできません。逆に、弁護士に債務整理を依頼しても、滞納した住民税は債務整理の対象から外れます。どの窓口も無料ですから、該当するものが複数あるなら複数に相談して構いません。

なお、公的な給付や貸付の制度そのものを一覧で知りたい場合は、お金が足りないときに使える公的制度7つにまとめています。本記事は「制度」ではなく「人に相談できる場所」を整理したものです。

状況別の早見表|まずどこに連絡するか

次の表は、困っている内容ごとの最初の連絡先です。費用はいずれも相談自体の料金で、通話料は別にかかる場合があります。

困っていること最初の窓口相談料予約
どこに相談すべきか分からない消費者ホットライン 188(消費生活センター)無料不要
借金の返済が苦しい・督促が来た日本クレジットカウンセリング協会、法テラス無料要確認
裁判所から書類が届いた法テラス、弁護士会・司法書士会の相談窓口無料枠あり原則必要
家賃が払えない・住まいを失いそう自治体の自立相談支援機関無料不要
生活費が尽きた・食べるものがない自治体の自立相談支援機関、福祉事務所無料不要
一時的な生活資金を借りたい市区町村社会福祉協議会無料要確認
国税が払えない所轄の税務署(徴収担当)無料要確認
住民税・国民健康保険料が払えない市区町村の担当課(収納・保険年金)無料不要
国民年金保険料が払えない市区町村の国民年金窓口、年金事務所無料不要
仕事を失った・求職中ハローワーク無料不要
賃金未払い・不当な解雇総合労働相談コーナー無料不要
医療費が払えない加入先の医療保険の窓口、病院の相談室無料要確認
奨学金が返せない日本学生支援機構 奨学金相談センター無料不要
銀行ローンの返済が苦しい全国銀行協会 カウンセリングサービス無料電話は不要
違法な取り立て・ヤミ金警察(#9110/110番)、消費生活センター無料不要

「要確認」としたものは、窓口や地域によって予約制の場合があるという意味です。各窓口の運用は自治体や組織ごとに異なりますので、訪問前に電話で確認すると確実です。

借金と返済の相談窓口

返済に関する相談先は複数あり、それぞれできることが違います。違いを理解しないまま連絡すると、たらい回しになったように感じてしまいます。

窓口ごとにできることの違い

窓口電話受付時間できることできないこと
法テラス サポートダイヤル0570-078374平日9〜21時/土曜9〜17時制度案内、資力要件を満たす場合の無料法律相談の手配その場での債務整理手続
日本クレジットカウンセリング協会0570-031640公式サイトで要確認無料のカウンセリング、任意整理と家計改善の支援裁判手続の代理全般
日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター0570-051-051平日9〜17時貸金業者に関する相談、貸付自粛制度、生活再建支援カウンセリング、金融ADR銀行・信販会社との紛争解決
全国銀行協会 カウンセリングサービス0570-017003平日9〜17時(受付)銀行の住宅ローン・カードローン返済に関する相談事業資金の相談
消費生活センター(188)188原則毎日契約トラブル全般、適切な窓口の案内債務整理そのもの
自治体・財務局の多重債務相談窓口自治体による自治体による多重債務の相談、専門家への橋渡し自治体により取扱い範囲が異なる

法テラスの無料法律相談を使える条件

法テラスの民事法律扶助では、収入と資産が一定の基準以下であれば、同一の問題について3回まで無料で弁護士・司法書士に相談できます。基準は居住地域と世帯人数で変わります。

世帯人数月収基準(一般地域)月収基準(東京都特別区・大阪市など)資産基準
1人182,000円以下200,200円以下180万円以下
2人251,000円以下276,100円以下250万円以下
3人272,000円以下299,200円以下270万円以下
4人299,000円以下328,900円以下300万円以下

5人以上の世帯は、1人増えるごとに一般地域で30,000円、東京都特別区等で33,000円が加算されます。家賃や医療費の負担が大きい場合は、一定額まで基準に上乗せして判定される扱いがあります。実際に基準を満たすかどうかは、収入証明などをもとに法テラスが判断しますので、自己判断で諦めずに問い合わせてください。

債務整理を検討する段階になったら

返済そのものが構造的に難しいと分かってきた段階では、弁護士や司法書士への相談に進むことになります。なお、司法書士が代理人として扱えるのは一社あたりの債権額が140万円以下の案件に限られるという法律上の制限があり、これを超える場合は弁護士に依頼することになります。相談先ごとの違いは債務整理の相談はどこにすべきか|4つの窓口の違いと選び方で詳しく整理しています。

どの手続を選ぶべきかは、収入、資産、債権者の数、住宅の有無などの組み合わせで変わります。一般的な扱いはここまでにとどめ、個別の判断は必ず弁護士にご相談ください。

生活費・住まいが足りないときの窓口

自立相談支援機関(生活困窮者自立支援制度)

生活困窮者自立支援制度は、生活保護に至る前の段階で自立を支援するための制度で、平成27年4月に施行されました。社会保険・労働保険という第一のセーフティネットと、生活保護という第三のセーフティネットの間を埋める「第二のセーフティネット」と位置づけられています。

窓口は自治体が設置する自立相談支援機関です。名称は「くらし・しごと支援センター」「自立相談支援センター」など自治体によって異なります。ここでは、家賃を一定期間補助する住居確保給付金、家計の立て直しを支援する家計改善支援事業、就労に向けた就労準備支援事業、住まいのない方への居住支援事業などにつないでもらえます。扱う事業の範囲や名称は自治体ごとに異なりますので、お住まいの自治体で確認してください。

相談は無料で、予約なしで受け付けている自治体が大半です。何から話せばよいか分からない状態でも構いません。

社会福祉協議会

市区町村の社会福祉協議会は、生活福祉資金貸付制度の窓口です。低所得世帯や高齢者世帯、障害者世帯を対象に、生活再建までの間の資金を貸し付ける制度で、連帯保証人の有無によって利子の扱いが変わります。制度の詳細は生活福祉資金貸付制度とはにまとめています。

福祉事務所

収入や資産が生活保護の基準を下回る状態であれば、福祉事務所が窓口になります。相談と申請は別の行為で、相談しただけで申請したことにはなりません。申請の意思がある場合は、その旨をはっきり伝えてください。

税金・保険料・年金が払えないときの窓口

公的な負担は、債務整理をしても原則として減りません。一方で、猶予や減免の仕組みは制度として用意されています。放置すると延滞金が増え、最終的には差押えに進みますので、払えないと分かった時点で窓口に連絡することが重要です。

国税(所得税・消費税など)

一時に納付すると事業の継続または生活の維持を困難にするおそれがあると認められる場合、換価の猶予を申請できます。納付すべき国税の納期限から6か月以内に申請書を提出することが要件のひとつで、猶予期間は原則として1年以内です。災害、盗難、病気、事業の廃止、著しい損失といった事情がある場合は納税の猶予の対象となり、当初の期間が終わる前に申請すれば2年を超えない範囲で延長できます。いずれも猶予期間中の延滞税は免除または軽減されます。申請先は所轄の税務署長です。

住民税・国民健康保険料

住民税と国民健康保険料は市区町村の所管です。分割納付、徴収猶予、減免といった仕組みがありますが、運用の細部はお住まいの自治体で異なります。減免の対象になる事由、申請できる期限、必要書類はいずれも自治体の条例や要綱で定められているため、全国一律の答えはありません。納付書に記載された担当課に、納期限を過ぎる前に相談してください。

国民年金保険料

経済的に納付が困難な場合、免除や納付猶予を申請できます。全額免除の所得基準は「(扶養親族等の数+1)×35万円+32万円」で、納付猶予も同じ基準です。申請先は住所地の市区町村の国民年金担当窓口か年金事務所で、郵送でも申請できます。

重要なのは、未納と免除では将来の年金の扱いが違うという点です。未納の期間は受給資格期間に算入されず年金額にも反映されませんが、全額免除の期間は受給資格期間に算入され、年金額にも納付した場合の2分の1が反映されます。申請できるのは納付期限から2年を経過していない期間です。

仕事・収入・医療費の窓口

ハローワークと職業訓練

求職の相談、失業給付の手続、職業訓練の案内はハローワークが窓口です。雇用保険を受給できない方向けの求職者支援制度もここで扱っています。

総合労働相談コーナー

賃金の未払い、解雇、雇止め、配置転換、いじめ・嫌がらせなど労働問題全般の相談先です。各都道府県労働局と全国の労働基準監督署内など378か所に設置され、相談は無料、予約も不要です。専門の相談員が面談または電話で対応します。労働者からの相談も事業主からの相談も受け付けています。土日祝日と年末年始は閉庁です。

医療費

加入している健康保険の窓口で、高額療養費や傷病手当金といった仕組みを確認できます。窓口での支払いそのものが難しい場合は、病院の医療相談室やソーシャルワーカーに相談すると、分割払いや無料低額診療事業を実施している医療機関の案内を受けられることがあります。

奨学金

日本学生支援機構の奨学金については、奨学金相談センター(0570-666-301、ナビダイヤルが使えない場合は03-6743-6100)が窓口です。受付時間は9時から20時、土日祝日と年末年始は除きます。返還期限猶予や減額返還といった制度の相談ができます。

ヤミ金と違法な取り立ての相談先

お金に困っている状況では、審査が甘いように見える業者の広告が目に入りやすくなります。しかし、貸金業の登録をしていない業者からの借入は、法外な利息と執拗な取り立てにつながります。SNSや掲示板での「個人間融資」、給与や商品の売買を装った実質的な貸付も同様です。

貸金業を営むには登録が必要で、登録業者かどうかは金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」で確認できます。登録番号を名乗っていても実在しない番号であることがあるため、業者の自己申告ではなく検索結果で確かめてください。

被害に遭った、あるいは不安を感じたときの連絡先は次のとおりです。

  • 警察相談専用電話 #9110:発信地を管轄する都道府県警察本部等の総合窓口につながります。平日の日中が中心で、土日祝日や夜間は当直または音声案内で対応します。進行中の犯罪や身の危険があるときは110番です。
  • 消費者ホットライン 188:最寄りの消費生活センターなどにつながります。施設点検日と年末年始を除き原則毎日利用できます。平日10時から16時は国民生活センターのバックアップ相談(03-3446-0999)も利用できます。相談は無料ですが、窓口につながった時点から通話料がかかります。
  • 法テラス 0570-078374:弁護士・司法書士への相談につながります。
  • 日本貸金業協会 0570-051-051:登録業者の確認や貸金業に関する相談を受け付けています。

勤務先や家族に取り立ての連絡が行くことを恐れて相談をためらう方がいますが、貸金業法は正当な理由なく勤務先などへ連絡することを禁じています。勤務先に知られる経路とその防ぎ方については借金が会社にバレる6つの経路と、それぞれ防げるかどうかで詳しく整理しています。

相談の前に用意しておくと話が早いもの

どの窓口でも、最初に聞かれることはおおむね共通しています。手元に揃っていれば一度の相談で具体的な話まで進めますし、揃っていなくても相談はできます。

  • 借入先の一覧:会社名、残高、毎月の返済額、いつから返済しているか。正確でなくても構いません。
  • 直近の収入が分かるもの:給与明細、年金振込通知書、確定申告書の控えなど。
  • 支出の概算:家賃、光熱費、通信費、保険料、食費のおおよその額。
  • 督促状や裁判所からの書類:封筒ごと持参してください。書類の種類によって対応の期限が変わります。
  • 本人確認書類と、法テラスを使う場合は収入を証明できる書類。

裁判所から届いた書類には、受け取ってから2週間など短い期限が設定されているものがあります。封筒の差出人が裁判所かどうか、同封された書類に「異議」「答弁書」といった語があるかどうかを、相談の前に確認しておいてください。

よくある質問

Q1. 相談料が無料というのは、本当に一切かかりませんか。

本記事で挙げた公的機関・公益法人の窓口は、相談自体の料金はかかりません。ただし電話相談では通話料が自己負担になる窓口があります。消費者ホットライン188は、窓口につながった時点から通話料が発生します。ナビダイヤル(0570で始まる番号)は携帯電話からの通話料が高くなりやすいため、長くなりそうな相談は固定電話や代替番号を使うと負担を抑えられます。また、無料なのは相談までで、弁護士に手続を依頼する段階からは費用が発生します。

Q2. どこに相談してよいか分からないときは、どこにかければよいですか。

消費者ホットライン188が入口として使いやすい窓口です。最寄りの消費生活センター等につながり、内容に応じて適切な窓口を案内してもらえます。生活費全般が行き詰まっているなら、自治体の自立相談支援機関に直接連絡する方法もあります。こちらは窓口を紹介するだけでなく、支援そのものを担当します。

Q3. 相談した内容が、勤務先や家族に伝わることはありますか。

公的機関の相談窓口には守秘義務があり、相談したという事実や内容が本人の同意なく勤務先や家族に伝わることは原則としてありません。ただし、制度によっては手続の過程で家族への確認が行われるものがあります。たとえば生活保護には扶養義務者への照会という運用があります。気になる場合は、相談の冒頭で「家族に連絡が行く可能性があるか」を確認してください。

Q4. 税金の滞納は、弁護士に相談すれば解決しますか。

税金や社会保険料は、自己破産をしても支払義務が残る「非免責債権」として扱われるのが一般的です。したがって、借金の整理とは別に、課税した役所や税務署に猶予や分割の相談をする必要があります。借金と税の両方で行き詰まっている場合は、両方の窓口にそれぞれ相談するのが現実的です。個別の事情による判断は弁護士にご確認ください。

Q5. 役所の窓口は平日しか開いていません。働いていると相談できないのでは。

平日に時間を取れない場合でも、いくつか方法があります。法テラスのサポートダイヤルは平日21時まで、土曜も17時まで受け付けています。消費者ホットライン188は土日祝日も国民生活センターが補完対応します。自治体によっては夜間・休日の相談日を設けている場合があり、取扱いは自治体ごとに異なります。また、窓口によっては電話やメールでの相談も受け付けています。

Q6. 相談に行ったら、必ず何かの手続をしなければなりませんか。

相談と申請・依頼は別の行為です。話を聞いて情報を持ち帰り、決めるのは後日でも構いません。生活保護についても、相談しただけでは申請したことにはならず、逆に申請する意思があるならその旨を伝える必要があります。複数の窓口に相談して、比較してから決めても問題ありません。

Q7. インターネットで見つけた「無料相談」の広告は、公的な窓口ですか。

公的な窓口とは限りません。民間の事務所や業者が広告として出しているものが多く含まれます。公的・公益の窓口かどうかは、運営主体が国・自治体・公益法人かどうかで判断してください。本記事に挙げた窓口はいずれも公的機関または公益法人等が運営しています。「必ず解決する」といった断定的な表現を使う広告には特に注意が必要です。

まとめ

お金の相談窓口は、借金・生活費・公的負担・仕事という四つの領域に分かれており、どの窓口も相談料は無料です。どこに行くべきか迷ったら消費者ホットライン188、生活全般が行き詰まっているなら自治体の自立相談支援機関、法的な手続が視野に入るなら法テラスが入口になります。

公的な負担については、債務整理では減らないという前提で、猶予や減免の相談を別途行う必要があります。国税は納期限から6か月以内という申請期限が定められており、住民税や国民健康保険料の取扱いは自治体ごとに異なります。

いずれの窓口も、連絡が早いほど選べる手段が多く残ります。督促や裁判所からの書類が届いている場合は、期限が設定されていることがありますので、封筒を開けて日付を確認したうえで相談してください。


出典(確認日:2026年10月6日)

本記事は一般的な制度の説明であり、個別の事案についての法律判断を示すものではありません。具体的な対応は、弁護士等の専門家にご相談ください。

執筆:サポート24編集部(担当:原田 由子)

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