信用情報はいつまで残るのか|CIC・JICC・KSCの違いと開示のしかた

結論から整理します。信用情報の保有期間は機関ごとに違い、しかも起算点が「手続きをした日」ではなく「完済・契約終了の日」である点が誤解されがちです。CICのクレジット情報は契約期間中および契約終了後5年以内、JICCの契約情報は契約終了後5年以内(2019年10月1日以降の契約)、全国銀行個人信用情報センター(KSC)の取引情報は契約終了から5年以内です。破産や個人再生の官報情報は、KSCのみが決定日から7年以内保有します。そして、これらはすべて本人が開示請求で確認できます。この記事では、3機関の登録内容と期間、確認の手順を、各機関の公表内容にもとづいて整理します。

信用情報機関は3つある

日本には個人の信用情報を扱う機関が3つあり、加盟している会社の業種が異なります。

機関正式名称主な加盟会員
CIC株式会社シー・アイ・シークレジットカード会社、信販会社、一部の銀行・消費者金融
JICC株式会社日本信用情報機構消費者金融、信販会社など
KSC全国銀行個人信用情報センター銀行、信用金庫など

CICとJICCは、貸金業法にもとづく指定信用情報機関です。貸金業法第13条第2項は、貸金業者が個人と契約する際、指定信用情報機関の信用情報を「使用しなければならない」と定めています。申し込めば必ず照会される、ということです。

CICの登録内容と保有期間

CICが公表している内容です。

情報の種類記録される内容保有期間
申込情報加盟会員が照会した事実(照会日、商品名、契約予定額など)照会日より6か月間
クレジット情報契約内容と支払状況(残債額、入金履歴、延滞の有無など)契約期間中および契約終了後5年以内
利用記録利用途上で加盟会員が照会した事実利用日より6か月間

審査でもっとも重く見られるのが、真ん中のクレジット情報です。

「異動」が登録される条件

CICの開示報告書の「返済状況」欄に表示される語のうち、もっとも影響が大きいのが異動です。CICは、次の場合に登録されると説明しています。

  • 返済日より61日以上または3か月以上の支払遅延(延滞)があるもの、またはあったもの
  • 返済ができなくなり、保証契約における保証履行が行われたもの
  • 裁判所が破産を宣告したもの(破産手続開始の決定がされたもの)

線は具体的です。61日、または3か月。数日の遅れは異動には至りません。

入金状況は24か月分が記号で残る

異動に至らない遅れも、別の欄に残ります。CICは、毎月の入金の有無を記号で表示しており、一番左が最新で、右に進むほど過去にさかのぼって24か月分が並びます。

記号意味
請求どおり(もしくは請求額以上)の入金があった
請求額の一部が入金された
お客様以外から入金があった
お客様の事情でお約束の日に入金がなかった(未入金)
お客様の事情とは無関係の理由で入金がなかった
入金されていないが、その原因がわからない
請求もなく入金もなかった
空欄クレジット会社等から情報の更新がなかった

異動がついていないから問題ない、とは限らないということです。

JICCの登録内容と保有期間

JICCが公表している内容です。

情報の種類記録される内容登録期間
本人特定情報氏名、生年月日、住所、電話番号、勤務先など契約情報が登録されている期間
契約内容情報登録会員名、契約の種類、契約日、金額など2019年9月30日以前の契約は完済から5年以内、2019年10月1日以降の契約は契約終了後5年以内
返済状況情報入金日、入金予定日、残高、完済日、延滞など延滞情報は延滞継続中、延滞解消の情報は発生から1年以内
取引事実情報債権回収、債務整理、保証履行、強制解約、破産申立、債権譲渡など事実の発生から5年以内(債権譲渡は1年以内)
申込情報本人特定情報と申込日、商品種別など照会日から6か月以内
貸付自粛依頼情報本人からの貸付自粛の申告申請日から5年以内

CICとの大きな違いは、取引事実情報という区分があることです。債務整理はここに登録され、事実の発生から5年以内保有されます。

KSC(全国銀行個人信用情報センター)の登録内容と保有期間

全国銀行協会が公表している内容です。

情報の種類記録される内容登録期間
取引情報ローンやクレジットカード等の契約内容と返済状況契約終了から5年以内
照会記録情報会員がセンターを利用した日時、申込み・契約の内容本人開示の対象は1年以内、会員への提供は6か月以内
官報情報官報に公告された破産・民事再生手続開始決定決定日から7年以内
本人申告情報本人確認資料の紛失、同姓同名の別人との混同に関する申告登録日から5年以内
貸付自粛情報浪費やギャンブル等による自粛の申告申告日から5年以内

官報情報が7年という点が、他の2機関と違います。破産や個人再生をした場合、KSCにはこの期間残ります。なお全国銀行協会は、2022年11月4日にこの期間を10年から7年へ短縮し、不渡情報の登録を終了したと公表しています。

3機関の比較

同じ「5年」でも、何から数えるかが違います。

CICJICCKSC
契約・返済状況契約期間中および契約終了後5年以内契約終了後5年以内(2019年10月1日以降の契約)契約終了から5年以内
債務整理独立の項目はなく、延滞として異動が登録される経路が一般的取引事実情報として発生から5年以内取引情報として契約終了から5年以内
破産・個人再生(官報)取引事実情報として発生から5年以内官報情報として決定日から7年以内
申込みの記録照会日から6か月照会日から6か月以内会員提供は6か月以内、本人開示は1年以内

起算点をめぐる誤解

よくある理解が「手続きをした日から5年」というものです。正確ではありません。

CICのクレジット情報は「契約期間中および契約終了後5年以内」、JICCの契約情報は「契約終了後5年以内」、KSCの取引情報は「契約終了から5年以内」。いずれも契約が終わってから数えます。

具体的に言えば、任意整理で和解して3年かけて返済した場合、完済してからさらに一定期間、記録が残る計算になります。手続きを始めた日から5年ではありません。

任意整理の期間と費用については、任意整理のデメリットは何か|費用・期間・信用情報への影響で詳しく扱っています。

情報は機関をまたいで共有される

「別の系統の会社なら分からないだろう」という前提は成り立ちません。CICは、他機関との情報交流のしくみを公表しています。

しくみ参加機関交流される情報
FINECIC、JICC個人信用情報等および申込情報
CRINCIC、KSC、JICC延滞に関する情報、本人確認書類の紛失盗難に関する情報
IDEACIC、KSC、JICCカードローン・クレジットカードキャッシング、貸金業法対象貸付に係る債務等の情報

延滞の情報は三機関の間で交流されます。銀行系と貸金業系をまたいでも、そこは見えます。

開示のしかた

ここまでの情報は、すべて本人が開示請求で確認できます。

機関主な開示方法
CICインターネット、郵送
JICCスマートフォンアプリ、郵送
KSCインターネット、郵送

手数料がかかりますが、金額と手続きは各機関の公式サイトで確認してください。方法や料金は変更されることがあります。

開示請求が審査に影響することはない

不安に思う方がいますが、影響しません。CICの「利用記録」は加盟会員が照会した事実の記録であって、本人による開示請求とは別のものです。

見るべき順番

開示報告書を受け取ったら、次の順で確認してください。

  1. 返済状況の欄に「異動」があるか
  2. 入金状況の24か月に、AやPがどれくらい並んでいるか
  3. 契約が何件あり、残高の合計がいくらか
  4. 申込情報に、直近6か月の申込みが何件並んでいるか

3番目が特に重要です。自分の借入総額を正確に言えない状態で申し込むと、申告と照会結果がずれます。貸金業法第13条第1項の調査は申告内容から出発するため、そこがずれると全体が疑わしくなります。

記録に誤りがあった場合

開示した結果、事実と違う記録があった場合は、各機関に訂正を申し立てる手続きがあります。手順は各機関の公式サイトで確認してください。

記録が消えるまでの間にできること

期間が経過するのを待つ以外にできることを挙げます。

延滞を解消する。 JICCでは延滞情報は延滞継続中に登録され、延滞解消の情報は発生から1年以内とされています。解消すること自体に意味があります。

申込みを重ねない。 申込情報は各機関で6か月保有されます。短期間に複数の申込履歴が並ぶと、次に審査する会社はその状態を前提に判断します。

支払えない状態が続くなら、制度を使う。 記録を気にして放置すると、延滞が続き、最終的に給与の差押えに至る可能性があります。差押えは勤務先に書類が届くため、記録の問題では済まなくなります。給与差押えは会社に何が届くのかに、何がどう届くのかを整理しました。

支払いそのものが難しい段階であれば、借りる前に使える制度があります。お金が足りないときに使える公的制度7つをご確認ください。

よくある質問

Q1. 「ブラックリスト」という名簿があるのですか。

ありません。実際にあるのは、信用情報機関に登録された情報です。CICの場合は「返済状況」欄の「異動」という記載で、61日以上または3か月以上の支払遅延、保証履行、破産手続開始の決定があった場合に登録されると説明されています。

Q2. 記録は手続きをした日から5年で消えますか。

起算点が違います。CICのクレジット情報は契約期間中および契約終了後5年以内、JICCの契約情報は契約終了後5年以内、KSCの取引情報は契約終了から5年以内です。完済・契約終了から数えます。

Q3. 破産や個人再生の記録はいつまで残りますか。

KSCは官報情報として決定日から7年以内、JICCは取引事実情報として事実の発生から5年以内としています。機関によって期間が異なります。

Q4. 数日の延滞でも記録に残りますか。

CICでは、本人の事情で約束の日に入金がなかった場合を「A」の記号で表示すると説明しており、この記号は24か月分が並びます。異動には至りませんが、記録としては残ります。

Q5. 開示請求をすると審査に不利になりますか。

なりません。CICの利用記録は加盟会員が照会した事実の記録であり、本人による開示請求とは別のものです。

Q6. 銀行系と貸金業者系で、情報は別々ですか。

延滞に関する情報はCRINにより3機関で交流されます。IDEAではカードローンやキャッシング等の債務情報が交流されます。系統をまたいでも見える部分があります。

Q7. 勤務先が自分の信用情報を見ることはありますか。

できません。信用情報を照会できるのは加盟する貸金業者や金融機関などに限られ、返済能力の調査以外の目的での使用も認められていません。

まとめ

要点は3つです。

  1. 保有期間の起算点は「完済・契約終了の日」です。手続きをした日から5年ではありません。ここを間違えると、見通しが1〜3年ずれます。
  2. 機関によって期間が違います。特に破産・個人再生の官報情報は、KSCのみ決定日から7年以内です。
  3. すべて本人が開示請求で確認できます。異動の有無、24か月の記号列、契約件数と残高、直近の申込件数。この4つが分かれば、自分の現在地がつかめます。

記録を気にして支払いを放置することが、いちばん不利に働きます。期間は待てば経過しますが、延滞は放置しても解消しません。


本記事は一般的な情報の整理であり、特定の金融商品の利用を推奨するものではありません。信用情報機関の取扱い、開示の方法・手数料は変更される場合があります。最新の内容は各機関の公式サイトでご確認ください。

出典(2026年9月18日確認)

  • 貸金業法(昭和58年法律第32号)第13条 / e-Gov法令検索
  • CICが保有する信用情報 / 株式会社シー・アイ・シー
  • 開示報告書の各項目の説明について / 株式会社シー・アイ・シー
  • 開示報告書の《入金状況》に表示される記号について / 株式会社シー・アイ・シー
  • 信用情報の交流(CRIN・FINE・IDEA)/ 株式会社シー・アイ・シー
  • 信用情報の内容と登録期間 / 株式会社日本信用情報機構(JICC)
  • 全国銀行個人信用情報センター センターの概要 / 一般社団法人全国銀行協会
  • 一部情報の登録終了および登録期間の短縮について / 一般社団法人全国銀行協会

執筆:サポート24編集部(担当:原田 由子)

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